元汚部屋住人です。片付けにはコツがある。それに気づくまでにかなりの年月を汚い部屋と共に過ごしてきました。必死に掃除してはまた汚部屋になりまた必死に掃除して…を繰り返す「汚部屋リバウンド」。何度繰り返したかわかりません。しかし、コツを身につけてからは散らかる事がなくなり、「掃除しないと」と延々思い続ける事もなくなったため気持ちにゆとりができました。
散らかる生活と散らからない生活には違いがあります。綺麗な部屋で生活したいけど片付けが面倒くさい!と困っている方の参考になりましたら幸いです。
今はそれなりには綺麗。と言う方はこのまま続きをどうぞ。もし今すでにかなり散らかっていてどこから手をつけていいかわからない。と言う方はまずは整理する所から。1.の計画編からご覧ください!
もくじ
ズボラは片付けができない?
ズボラって悪い意味で使われやすいですが、裏を返すと「効率的な方法を取れる才能がある。」って事だと思うんですよね。すごい頑張り屋さんでしっかりしてる人ってどんなに大変な事でもきっちりとこなします。それはそれでもちろん素晴らしい事だと思うんですが、そういう方って効率的に物事をこなす事に対して「楽をしてる」と感じてしまう所があるのかもな。と見ていて思うことがあります。その点ズボラな人は楽なら楽に越した事はない。と思っている節があるので(笑)、「効率的な片付け」に凄く向いてると思います。自分ズボラだな。と思う人は効率化の才能がある。という事ですよ!片付けを効率化しましょう!
片付けは技術だ。
自分自身汚部屋で生活している時は、「これはもう私の性格なんだろうな。」と思って居ましたが、実際に片付けができるようになってからそうではない事に気づきました。
ズボラな性格=片付けできない。と思って居たんですが、関係ないです。片付けは技術です。私自身、片付けができるようになる前と後で特に性格は変化していません。(相変わらずのめんどくさがりです。笑)技術という事は身につける事ができます。片付け上手になるにはちょっとしたコツがあったのですが、このコツを見つけるまでがちょっと大変でしたので、今回はこのコツについてお伝えしていきます。
技術を身につけるプロセス
これは片付けに限った事ではないのですが、どんな技術でも、身につけるには似たようなプロセスを通ります。
1.どうすればいいか解る。
2.意識してやる。がなかなかうまくできない。
3.意識してやると少しずつできるようになる。
4.無意識にできるようになる。クセがつく。
今いきなりあなたに弾いた事のない楽器と譜面を渡して、「ちょっとこれ弾いてみてよ」と言っても弾けるわけないですよね。でも弾き方がわかって、練習を重ねれば弾けるようになります。片付けもそれと同じです。やり方がわかって、日々意識してやり続ける事で自然とできるようになります。身についてしまえば無意識に体が勝手に片付けるようになります。
片付けが苦手な人の為の片付けのコツ
片付けが苦手な人の為の片付けのコツは、「できるだけ片付けをしないで済むようにする。」事です。発想の転換です。片付け上手になるんじゃなくて
「片付け」というタスクを減らすのです。
できるだけ片付けしなくても済むようにした事が汚部屋脱出の大きなポイントでした。
コツ1:物を減らす。本当に必要な物以外増やさない。
もうこれがほとんどと言っても過言ではないくらい一番大事な事です。プチ断捨離編でもお伝えした通り、整頓よりまず先に整理。物の多い部屋と少ない部屋。どっちが片付きやすいかといったら言わずもがな後者に決まってます。物が多いと言う事はそれだけで散らかりやすく、片付けタスクが増えると言う事。明らかに使わないものはとっとと捨てる。散らかってしまうという事は自分が管理できる物の量を超えてしまっているのです。「自分のキャパに合った量を管理する」という事が大切です。
購入するものに関しても、「本当に必要なのか?」「買い間違えはないのか?」をきちんと考えてから買ってください。「小さいものならいいか」と思うのは甘いです。家に散らかってるもののほとんどは小さい物です。物が増える=散らかりやすくなる。という事を忘れずに。本当に必要なもの以外は買わない!
コツ2:何かするときは綺麗にする所までがワンセット。
生活の中で一番効くのがこちら。止まっている状態や何か別の事をしている状態から「片付け」を始めるのは本当に面倒です。そんなタスクは作らないに越した事ありません。「何かしたらその動きのままその場を綺麗にする所まで終えてしまう。」これができると後から片付けというタスクが発生しません。
これは決して「何をするにも散らかさないようにする」というわけではありません。何かしているときは大いに散らかして結構。ただ、その流れのまま綺麗にするところまでやる事が重要です。
これは帰宅時にも当てはまります。何かした後散らかしたまま終えてしまう事以外に家が散らかる要因として大きいのは、その日外で使ったものや買った物が家に持ち込まれる時です。玄関から入ったら今持っているものをまず所定の場所へ。帰宅という流れに片付けを組み込んでしまうのです。これができると外から持ち込まれたもので散らかる事がなくなります。
一見めんどくさそうに感じますが、動いている流れのまま片付けるのと、後から改めて片付けるのでは前者の方が圧倒的に楽です。
「始めは全体の半ばである。」という哲学者プラトンの言葉があります。何かをするためには「始める事」が一番労力が必要なので、始めてしまったらもう半分終わっているようなものだ。という事です。何かしている事の流れで片付けまでやると、この開始するための労力がいらないわけですね。この理屈で言うと後から片付ける事は流れで片付ける事の1.5倍労力が必要になる事になります。最初は面倒に感じるかもしれませんが、クセがつくと生活で部屋が散らからないようになります。次の行動をする前に、今まで自分居た場所を振り返って綺麗になってるか確認する。を癖づけるようにしてみてください。
【プラスアルファの効果】
次の行動をする前に、今居た場所を振り返る癖をつけると綺麗が保たれるだけでなく、忘れ物やなくし物が劇的に減ります!
それでも忙しい時などはうっかりそのままにしてしまう事があるかもしれません。そんな時は次に目についた瞬間に綺麗にしてください。見て見ぬ振りダメ!絶対!目についたと言う事は何か動いている最中と言う事。その動きを利用して綺麗にする所までやっちゃいましょう。慣性の法則ではないですが、動いてる流れでやる方が後から改めてやるより圧倒的に楽。改めて「片付けの為に動く」という事を減らしましょう。
これを放置すると、割れ窓理論(窓ガラスを割れたままにしておくと、その建物は十分に管理されていないと思われ、ごみが捨てられ、やがて地域の環境が悪化し、凶悪な犯罪が多発するようになる、という犯罪理論。)というものがありますが、不思議なもので1つ放置するとその周りからどんどん散らかっていき、片付けるべきタスクが雪だるま式に膨れ上がっていきます。見つけ次第最初の芽をつむようにしてください。
コツ3:後回しにしない
散らかっているものは「片付けを後回しにされたものたち」です。
「あとでやろう。」のチリが積もったのが汚部屋です。ちょっとした小物たった1つ。だとしても、数十個放置されていたら立派な(?)汚い散らかった部屋が作られてしまいます。コツ2の片付ける所までがワンセットの話に通じる所もあるのですが、後回しにしてしまう事で「片付け」というタスクが発生してしまいます。「面倒だからあとで」はより面倒な状況を招くだけ。今やるのが一番楽です。後回し厳禁。目についた瞬間しまってください。
コツ4:物の置き場所は定位置を決める。
家に似たようなアイテムがいろんな所にありませんか?収納編でお伝えした通り、物の置き場所は定位置を決めておきましょう。基本1箇所。どうしても増やしたかったら管理できる範囲で極力少なくし、何かが必要になったときに定位置を見れば必ずある。という状態にしましょう。
家が散らかりやすい人の特徴として物が多すぎる事が挙げられますが、物の置き場所が決まって居ないと家の中のどこにどれくらいのものがどれだけあるか把握するのがとても難しくなります。その結果、どこに置いたかわからなくなって買ってきてしまう。ストックがあるかどうかわからなくなって買ってきてしまう。というようにどんどん家に物が増えてしまう傾向があります。(私も片付けられなかった頃はボールペンが50本くらいとかビニール傘が20本くらいでてきた事があります…。)
定位置を決める事でどこに何がどの程度あるのかがすぐわかるようになり、無駄な買い物で物を増やすのを防ぐ事ができます。無駄な物を買うのはお金ももったいないですしね。
【プラスアルファの効果】
日本人は1カ月あたり約76分もの時間を「探し物」に費やしているそうです。平均でこれですから、散らかっている所で生活している人はこれよりもっと多くの時間を探し物に奪われているという事になります。必要なものがいつも決められた場所にある。それだけでこの無意味な時間はなくせるのです。大事な時間を探し物に奪われないように…!
コツ5:日々多忙すぎてそんなの無理!という方は「とりあえず入れて置くBOX」を作る。
日常的には気をつけるにしても、忙しい時は難しいでしょうし、癖がつくまではうまくできない事だって多いと思います。それ以外にも自分はできるようになったけど同居している人や家族がなかなかうまくできない。日々忙しすぎてそんな小まめに綺麗にできない。なんて事もあるかもしれません。そんな方は、「とりあえず入れて置くBOX」を作っておくと目につくものをとりあえずポイポイ入れて置くだけでいいので簡単です。改めてボックスを作らなくても、どこかの棚や引き出しが余って入ればそこを使っても問題ありません。
この方法は片付けのタスクは後から発生してしまうのですが、一旦目に見えない場所にしまえるのでその辺に置いたままにして部屋がどんどん散らかるよりは全然良いです。この箱を使う必要がほぼないくらいに日常的に散らからなくなったらこの箱は不要です。できればないに越したことはないですが、うまくいくようになるまでの措置として置いておくと無理なく片付け生活を始められます。ただし、食べ物やゴミはいれないこと!!!!えらい目にあいます。
一見ボックスに見えないスツール型のボックスを使うとインテリアの邪魔にもなりません。
片付けが苦手だからこそ「改めて片付ける」という重いタスクを減らそう。
家事には0からプラスを生み出すもの(料理など)と、マイナスを0に戻すもの(片付けなど)があります。プラスを生み出すにはある程度の労力が必要ですが、マイナスは極力生まれないようにすれば最小限のタスクで済みます。片付けを上手にやろうと思うより、そもそも片付けをしなくていい状態にする事ができれば、日々の片付けという憂鬱なタスクを減らす事ができます。
これを読んでいる方でご家族と一緒に暮らしている方がいたら、特にコツ2を中心に、この話を共有してあげてください。誰も散らかさない家になれば片付けタスクは劇的に減ります。心のゆとりが生まれるとイライラが減り、人にやさしくなれます。家族みんなが仲良く暮らす為にも、余計なタスクを減らしてゆとりができる事はとても大事な事です。まだ片付けのうまくできないお子さんがいる方はコツ5を活用してみてください。
以上が元汚部屋住人が散らかさなくなる為に身につけた片付けのコツです。どちらかと言うと散らからないコツ。「片付け」というタスクを作らない為のコツ。なのですが。
意識してやり続ければ、それはいつか無意識にできるようになります。できる所からコツコツと。綺麗な部屋の住人を目指して意識から始めて見てください!
「元」片付けられない人が伝えたい片付けのコツまとめ
片付けというタスクをできるだけ発生させないことで、いつもスッキリした部屋で過ごすことができ、片付けの為の時間がなくなったことで心にもゆとりがうまれます。最初は意識しないと中々できないので煩わしく感じるかもしれませんが、次第に無意識に体が動くようになってきますよ!
5回に渡ってお送りした「元」片付けられない人が伝えたい片付けのコツと手順。読んでくださってありがとうございました。自分が片付け下手から脱出した際に特に重要だと感じた事のまとめです!
- 計画編:目標を明確に。気合いはいらない。計画してやる日を決める。
- プチ断捨離編:ステップを踏んだ5つの分類法で無理なくプチ断捨離。
- 収納編:使用頻度/カテゴリ/定位置を決めて機能的な収納を
- 売却編:捨てるにはもったいないけど使わないものは売る
- 生活編:片付けるというタスクを極力発生させない。
最後までお付き合いくださりありがとうございました。少しでも以前の私と同じように悩んでいる方のお役に立てましたら幸いです!